私のタイ滞在記
- tuatstudyabroad
- 2022年4月5日
- 読了時間: 7分
プロフィール
氏名:山本 雄大
本学での所属学科・派遣時学年:工学部機械システム工学科 3年
派遣先大学とそこでの所属学科:タイ,KMUTT Automation Engineering
派遣期間:12月3日(水)~3月15日(火)
プログラムに応募した動機・派遣前の希望と比して、具体的に自分がしたこと、感じたこと
プログラムに応募した動機は、英語で専門科目を学びたかったからです.前半は、オンライン授業を受けましたが、すべて英語で率直にとても楽しかったです.雑誌や論文もすべて英語だったので、専門分野に関する英語を読んで、聞いて、話して、書いて、とても充実した時間でした.ただ,オンライン授業で友達をつくることはできませんでした.授業の練習問題などを友達に相談しながら解いたりしたかったですがそれができなかったので,専門科目についていけるかが不安でした.渡航前にベストティーチャーで9か月間週4回海外の人と英会話練習をしていたのが役に立ちました.
英語力について、自身の上達ぶりと感じたこと
留学前に悩みだった非英語圏の英語訛りの英語を聞き取れるようになりました.ただ,タイでは英語を使う機会が少ないので,タイに行ったら,タイ語を勉強したほうが良いと思います.タイ語が喋れる最大の機会であるし,タイ語を喋れないと不便なことが多いので,タイへの渡航前・渡航中は,ぜひタイ語を勉強することをおすすめします.
専門科目の知識やスキルについて、自分が得たことや感じたこと
専門科目の知識やスキルについては、部屋をいただき,日本からもちこんだロボットを動かしたり,新たにロボットを作成たりしました.自分が作ったロボットのモデルに基づく、準運動学と逆運動学を解き、それを実装しました.3Dprinterで、ベースにしっかりとオブジェクトが固定されるよう、積層方向や積層パターンを考慮して設定しました.
留学中は,自分で活動内容を決め、自分でスケジューリングして、自分の責任でそれを遂行する力がつきました.要するに、人から言われて行動するのではなく、自分で考えて行動することができるようなりました.これが、4年生の卒論、修士、それからあと、ずっと必要になる力だと思います.
異文化理解について、感じたこと
タイの人々は,大変フレンドリーでした.毎日食事に誘ってくれたり,一緒にランニングもした.場所が分からずたまたま声をかけた,Earth兄弟と友達になり,英語でたくさんの話をしました.工学はもちろんタイの社会のことを語りあいました.下の写真は,現地の友達としゃぶしゃぶやスシローに行った時の写真です.タイでは,しゃぶしゃぶが,300 THB~1000 THBぐらいで食べられ,何度も行きました.新型感染症の中、とりばしを使わないのは気になりましたが,楽しかったです.

タイ人のお友達,Earthさんは頻繁に私をランニングに誘ってくれました.私も走ることが好きなので,共通の趣味を持つお友達ができたことはとても貴重な出会いでした.下の写真は,Earthさんと彼の友人と撮った写真です.

下の写真は,観光旅行でスコータイの新市街を歩いている時に撮った写真です.道に迷っていた時に,知らないタイ人の女性がバイクの後ろに乗せてくれました.途中でその人の家に行って,カイジャオをご馳走になりました.

目的地のメーラー祠までバイクに乗せてもらい,帰りに違うタイ人の夫婦が車でチェンマイ行きのバス停まで乗せてくださいました.
日本と滞在先(文化やひと等)について気づいたこと
タイの交通機関を利用して,日本の電車や交通機関は,時刻どおり運航していて便利であるということを再認識しました.タイでは,お金がなくてもバスには乗れるように運賃が安いです.タクシもBTS(高架鉄道)もバンコクだと安いです.バンコク市内だったら,door to doorで安く移動でき,便利です.東京だと,タクシを利用するにも運賃が高いので,頻繁には利用しません.この点で考えると,同じ首都でもタイの方が便利に安く移動できると思います.下の写真は,夜の渋滞の写真です.ピンクと黄色の車両は,タクシでたくさんタクシが走っています.

タイの道を歩いていると,ごみが捨てられている光景を目にします.国鉄に乗ってアユタヤに行くときにも,駅舎から出たときに,真っ先に目に入ったのは線路の端に捨てられているゴミです.一方で,BTSでは飲食をすることは禁止されており,入口にゴミ箱が置いてあるのでBTSの中はとてもきれいでした.東京でも,ごみが捨てられているのをたまに目にしますが数日後には片づけられていることが多いです.タイは,道に捨てられているゴミを拾う人がいない印象をもちました.ごみが捨てられていた場所は,無法地帯となっているのではないかと思いました.


大学構内に関しては,掃除をする人がたくさんいて,とてもきれいに掃除されていました.


大学のセキュリティに関しては,KMUTTでは,ゲート,さらに建物の入り口に警備員がいました.入り口には,学生証をかざす必要があり,かなり厳重になっていました.一方,カセサート大学には,入口に警備員はいないので,学生でなくても自由に出入りできました.
帰って来て、日本は静かだなと思いました.東京とバンコク同じ首都でも、全然違います.東京とバンコク同じように一極集中が起きていますが、東京は帰国したとき小金井市がすごく静かでした.学校が休みで人が少ないのもそうですが、かなり少ないです.それに比べて、バンコクは、人が多かったです.それは、日中35℃で室内にいられないので、外に出てくるからです.屋台があり、外で開放された空間で食事を食べるので、人を常に感じます.私も何度も屋台で食事をしました.
タイは、熱心に仏教を信仰している人が多いです.デバートにPrayersの表記があったり,お寺に行くと熱心にお参りしている人が多いです.

異文化に触れて、自身の性格や発想の変化があったか、あればどのような変化か
タイの道路では,基本的に車優先で,スピードも速いので,交通事故には気を付けて横断しました.日本に帰ってきて道路を横断するとき,今まで以上に,道路を走る車を注意深く見るようになりました.タイの郊外での交通手段として,トゥクトゥクとテンソウを使いました.高い値段をふっかけてくる人が多かったので,気を強く持ってタイ語で値段交渉をしました.そのおかげで,日本に帰って来ても自分の意見を堂々と言えるようになりました.
私は,滞在開始日から1週間もたたずに,エレベータに閉じ込められる経験をしました.下の写真は,エレベータから脱出した後の写真です.

エレベータに閉じ込められるのは,一歩間違えれば命にかかわるのでしっかり修理してほしかったですが,トラブル後も修理された気配はありませんでした.日本にいれば,このようなことはあまりなく,再発防止に取り組むことが大事だと習いますが,日本から出ればそうでもないことが分かりました.この件以降は,自分の身は自分で守ることを意識するようになりました.例えば,トラブルに遭っても助けを呼べるように,スマホの充電を常に満タンにして外出するようになりました.
自分の中で成長したと思われること
積極的に自分で行動できるようになりました.Research Internshipを進めるうえで,自分からactionを起こさない限り,放っておかれることが分かったので,自分で先生にzoom会議のアポイントメントを取ったり,道具を借りるために他学科の人にコンタクトを取ったり,等々,自分で今何をするべきか考えて行動できました.大学関係者は,英語が喋れるので英語で自分から依頼しました.この姿勢は,卒業研究を書くうえで大切になることだと思うので,大変価値のあるResearch Internshipでした.
将来、進みたい方向と留学が与えた影響
この留学を通して、自分の世界が大きく広がったと感じました.留学を通して、色々な人と会い、彼ら、彼女らからたくさんの話を聞きました.工学に限らず、農学のことだったり、東北タイの話だったり、タイの給料の話だったり、多岐にわたる.海外の人と積極的に交流することの楽しさを学びました.また,専門領域についても自分でロボットをデザインして、プログラミングに取り組むことができ,楽しかったです.
この留学で,自分で考えて行動し,自分でやることは責任もって遂行することの大切さを学びました.これは,これからの卒業研究やその後の人生で大事になることだと思います.
このような経験ができたことは,東京農工大学関係者の皆様,キングモンクットトンブリ校関係者の皆様,そして,タイで大変お世話になったEarthとQuake兄弟,そしてタイで出会った人々のご厚情によるものであり,深く感謝します.
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